研磨成分の真偽。| inside the story

昨日の投稿を見直して、少し乱暴な部分があったかと感じています。

  • カルナバワックス・ポリマーシーラント
    洗車とクイックディテーラーなどのディテーリングスプレーなどで維持・延命。
    ただし、洗車によって弱体化していく。
    ペイントクレンザー(研磨成分未配合)、ペイントクリーナー(研磨成分配合)などを使用すれば除去される。
    スケール除去剤使用は問題はない。(界面活性剤の配合量によると考える)
  • ガラスコーティング
    洗車とクイックディテーラーなどのディテーリングスプレーなどで維持・延命。
    ペイントクレンザー(研磨成分未配合)の使用は問題ない。
    ペイントクリーナー(研磨成分配合)の使用では弱体化、あるいは除去される。
    スケール除去剤使用では弱体化、あるいは除去される。
  • セラミックコーティング
    洗車とクイックディテーラーなどのディテーリングスプレーなどで維持・延命。
    ペイントクレンザー(研磨成分未配合)の使用は問題ない。
    ペイントクリーナー(研磨成分配合)の使用では弱体化、ある

この部分の「ペイントクリーナー(研磨成分配合)」ですが、研磨成分だけを抜き出して十把一絡にしてしまいました。
申し訳ありません。

実際、研磨剤(成分)は多種多様なものがあり、その調合も様々な意味合いを考慮して成立しているので影響を及ぼさないものも当然あると私は認識しています。
よって、今回はこの研磨成分について、個人的に実際に使用した感触や調べた結果から私の個人的な解釈を書かせてもらおうと思います。

目次

研磨力について

研磨力の構成要素

まず研磨力の構成要素です。

  1. 研磨剤の硬度(固いか柔らかいか)
  2. 研磨剤粒子のサイズ(大きいかとても小さいか)
  3. 研磨剤粒子の形(丸いのかキザキザに角張っているのか)
  4. 研磨剤の含有濃度(沢山含まれているのか少量含まれているのか)
  5. 研磨剤の潤滑性(オイルなどが配合されているのかいないのか)
  6. 研磨する媒体(固いものかやわらいものか)
  7. 研磨する圧力(強いか弱いか)

ケミカル剤に含まれる研磨成分では、上記の 1 〜 5 の要素が複雑に絡み合って構成されていると認識しています。

硬度

研磨剤の硬度ですが、何にも考えず定義づけると下記の通りです。

 適用対象物の硬度 < 研磨成分の硬度 → 対象物が削られる
 適用対象物の硬度 = 研磨成分の硬度 → 対象物が削られない?
 適用対象物の硬度 > 研磨成分の硬度 → 対象物が削られない

ちなみに、クリア層の硬度は、モース硬度で 2 〜3 だと言われています。
外車であればもう少し高い(固い)と思います。

では、ガラス・セラミックコーティング被膜の硬度ですが、クリア層よりは固いです。
よく 9H という鉛筆硬度でアナウンスされていますが、9H はモース硬度で 5 〜 6 ぐらいと言われています。
ただし、施工後の硬度は、下がる傾向にあるようです。

であれば、クリア層の硬度以下の研磨剤であれば、傷付くことはないはず?

正解だと思っています。

研磨剤には「カオリン」や「炭酸カルシウム」というクリア層とほぼ同じ硬度のものがあります。
塗装に優しいペイントクリーナーを作りたいなら、最初からカオリンや炭酸カルシウムを使えばいいのではと思うはずです。
実際にそのようなペイントクリーナー(下地処理剤)も販売されています。

ですが、ペイントクリーナーを使うのは、洗車で落ちない汚れを除去したいからではないのですか?

洗車で落ちない汚れは、固着し始めた汚れであるはずです。
固着し始めているその汚れは、柔らかいのか固いのか?

例えば、スケールのモース硬度は 3 〜 7 と言われています。
前述の「カオリン」や「炭酸カルシウム」のモース硬度は 2 〜 3 です。
となると、当然太刀打ちができるものではなく、除去を期待することはできません。

ふたつのアプローチ

ここでアプローチが別れると思います。

ひとつは、スケールはスケール除去剤で溶解対処をするので、有機汚れさえ落ちればよい。
よって、塗装面を傷付けるリスクは完全に排除したいアプローチ。

もうひとつは、初期の軽いスケールや他の汚れもある程度除去したい。
よって、塗装面は傷付けたくないが、ペイントクリーナー(クリーナーワックス)に期待したいアプローチ。

前者が、昨日の投稿の研磨成分を使わないアプローチです。
今現在、研磨成分未配合のペイントクレンザーは選択肢が増えて嬉しく感じています。

後者が、今現在の私のアプローチです。
また、当店の標準施工内容は、この方式を継続しようと考えています。
その背景ですが、出張洗車では極力手数を減らして生産性を上げたいからです。
これからの夏場は、特に重要になるものと認識しています。

また、このアプローチになる場合、
例えば「酸化アルミナ」というモース硬度 9 ぐらいの研磨剤を選択したとします。
モース硬度が 9 であれば、それなりにスケールにも対応できるはずです。
ただし、そのままではクリア層を容易に傷付けてしまうし、ガラス・セラミックコーティング皮膜も削ってしまいます。
そこで、研磨剤の粒子をとても小さくして、ペイントクリーナー(クリーナーワックス)への配合濃度をとても薄くします。
そうすることによって、僅かに凸状になっている固着汚れの頭だけを「酸化アルミナ」が削り取ってくれます。
また、薄い濃度で極小化したサイズであるため、肉眼で見える傷になることはまずあり得ないのではと思っています。

要は、前述の「研磨力の構成要素」に準じた調合による技術です。

「塗装そのものの厚みは全く変えない(傷は消せない)が、塗装の上にこびりついた『硬いシミ・古い固着汚れ』だけをピンポイントに優しく削ぎ落とすことができる、極めて安全なクリーニング力」

ただし、まず以って、成分内容を丁寧に説明されている製品はほとんどないのが現実です。
悲しいですが、どんな研磨成分が使われているか詳細を把握することは困難な状況と感じています。

成分表記

日本の家庭用品品質表示法や洗剤系の表示義務は、主に界面活性剤・香料・防腐剤など「人体・環境影響が懸念される成分」が対象で、研磨成分(鉱物粒子)は毒劇物や危険物に該当しない限り開示義務がないのです。
SDSも「労働者の安全」が目的で、一般消費者向けパッケージへの記載義務とは別物です。
つまり法律上は「正直に書かなくていい」のです。

では、何故研磨剤名を正しく記載しない風潮なのか?

正直、私にはわかりません。

企業秘密なのかとも思いましたが、どんな研磨剤を使用しているか分かったとしても主な研磨剤はたかが知れてると思います。
その研磨剤を用いて、加工や他の材料との調合してその製品の特性(研磨力)を創り出しているはずです。
むしろ、一般消費者には研磨力を想定するヒントとなるため、有益だと思うのですが?

あとは、研磨剤というものへのハーレーションです。
「研磨剤=削ってしまう」という反応への対応です。

狙い所があって、あえて硬度が高い研磨剤を使用し、前述の変動要素でとてもマイルドな特性に汚れ落ちが秀でるような仕立てにしても、材料名で判断されたり、問い合わせが頻繁にくるようになっても確かに困るかも知れません。
よって、あえてボカす意味もあるかと感じています。

では、どうするか?

自分自身で使ってみるしかないと思っています。
あとは、その製品を製造あるいは販売している方々の情報発信や言葉です。

「塗装を削るものではありません。」という説明をどう咀嚼するかです。。。

洗車好きの誰かが本当に気に入っているものを見つけて、

自分自身にとって効果があるかどうかを確認する作業はいつも楽しいことです。

自分が拒否することのひとつは、盲目的に誰かに従うことです。

物事を検証しましょう。

製品を検証しましょう。

システムを検証しましょう。


そうすれば盲目的に受け入れるのではなく、知識に基づいた自分自身の結論を下すことができます。
そして、その結果を見るのが楽しみです。


超越的な撥水性などを求めてはいません。

「日常的な温かみのある素敵な艶」

それが大好きなのです。。。

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この記事を書いた人

横浜の洗車屋です。
K's Garage Works の代表であり Valeter となります。
K’s Garage Works は、私の個人事業の屋号(ブランド)です。
前職は 30 年以上システムエンジニアをしていましたが、早期退職後、セカンドライフでは組織に属さない個人事業者を選択し現在に至ります。
私自身のバスケットリストをゆっくりと消化しています。

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