先週の火曜日に、30 台の「素洗車」施工が完了しました。
トータルでは 1 台減って 29 台となり、5 日間で終了となりました。

終わってみて思うことは、29 台ものクルマに触れる機会は滅多にあるものではなく、とても貴重で良い経験をさせていただいたということです。

29 台それぞれコンディションは異なるものであり、さまざまな表情がありました。
通勤に使用されている自家用車と社用車たちでした。
洗車する必要性を感じない個体や洗車だけしても状況は変わらない個体などさまざまです。

今回は、建設現場から飛散してしまった生コンの付着状況を確認する洗車でした。
よって、洗車だけを行う「素洗車」です。
生コンの除去は対象外です。
あくまでも状況確認のみです。

また、作業条件は排水溝へ洗車での水などは流せない条件でした。
これは、場所が港湾地域施設であり、排水溝の排水は浄化設備を経由することなくそのまま海へと流れ込むためでした。
そこで、当店の「リンスレス洗車」の出番となった次第です。

今回印象的だったポイントがふたつありました。
ひとつは未塗装樹脂パーツの紫外線による劣化です。

カウルトップは一番紫外線の影響を受けるパーツだと思います。

ただ、今回は洗車のみの「素洗車」でした。
だから、洗車だけなのですが。。。

少し気になってしまい、1 台だけドレッシング剤を適用してみました。
すると、直射日光下であることから塗布した途端すぐに乾いてしまいました。
また、塗り重ねても改善はされませんでした。
本来であれば、汚れを除去しなければ効果は発揮されません。
洗車だけだと、少しモヤモヤする部分が残りました。

ふたつめは黒いツブツブの汚れです。

これらの汚れはたまにお見かけするのです。

初めて遭遇した時に、色々と試行錯誤をしました。
水垢の類かと思い、スケール除去剤を試したところあまり効果的ではありませんでした。
デポジット除去剤と称する酸性ケミカルもあまり効果的ではありませんでした。

結局は、ペイントクリーナー(クリーナーワックス)で対処できました。
多分、アルカリ性洗剤類でも対処できると思います。

つまり、この黒いツブツブの汚れは、有機的な汚れだと個人的には考えています。
洗車からどんどん疎遠になると同時に、薄く蓄積した塵埃が雨と共にだんだんと積層化してデポジットとなるものだろうと判断しています。
よって、洗車だけで落ちる汚れではないのです。

初期段階は、このようにプレスラインに沿って薄く汚れが付き始めます。
洗車と疎遠になることによって、この汚れが前述の画像のように熟成されて一面を覆ってしまいます。

通常の洗車だけでは落ちない汚れですが、今回はできる限り善処をしました。
リンスレス洗車剤溶液や水なし洗車剤をプレソークして、柔らかくした後にマイクロファイーバータオルの掻き取る能力で対応しました。
ただ、塗装面に負担をかけ、傷引きを誘発するのでやってはいけない対応です。

本来は、ペイントクリーナー(クリーナーワックス)やアルカリ洗剤で対処するべきです。
よって、今回は汚れ除去の深追いはしていません。
つまり、汚れを完全に除去していません。
今回は状況が状況だったので、少し無理をした結果です。
生コンを飛散させてしまった結果、洗車をしても綺麗にならないような状況は作り上げたくはなかったのです。

そして、今回この経験を通して色々と思い学びました。

まず、コンクリート付着対処です。
私はただの洗車屋なので詳しくはないのですが、コンクリートはアルカリ性です。
よって、酸性の液剤で中和して柔らかくする方法があります。
ただ、これは付着してから早急に対処すべきで、時間が経過してしまうと効果はなかったです。

しかしクルマが綺麗になると、やはり欲が出てくるようでちょっと試して欲しいとお願いされました。
そこでスケール除去剤で試してみたのですが、これといった効果はありませんでした。
コンクリートがまだ完全硬化する前だったら効果はあったかと思います。
ただし、粒のような塊のコンクリートではなく、ピタッとペンキみたいに薄く付着した状態には効果的でした。
スケール除去剤でサッと拭うと、除去ができました。

そして、洗車に対する考え方です。

やはり、洗車というものは、次の洗車が楽になるようルーティンであるべきだと痛感しました。
当初からそのように考えており、私の洗車サービスも定期的に継続する洗車を目指しています。
「温かみのある艶」を標榜していますが、それ以前に定期的に継続できる洗車をすることが本質だろうと感じています。

汚れが固着してしまい、その汚れを除去することに手間がかかることは避けるべきだと思います。
何故なら、手間がかかると面倒くさくなってしまい、余計洗車から疎遠になり汚れが蓄積する悪循環に陥るからです。

また、塗装面の上に塗るものは何でも良いのだろうと、再度感じました。
つまり、個人の好みに準じれば良いはずです。
ただ、その上に塗ったものの第一命題は、次回の洗車での汚れ落ちが良いことを優先するべきだと思います。
それが、防汚性と耐候性だと思います。
これは、決して汚れが付かないということではなく、汚れが付いても容易く落ちることを意味しています。
無論、容易く落ちる経過時間はあるはずであり、それが洗車を行うべきサイクルとなるはずです。

昨今、新しいカーケア製品や技術はとても魅力的です。
ですが、結局のところ、いざという時に頼りになるのは昔からある製品という現実があります。
旧態依然としては魅力は乏しいのですが、しっかりとその役目を遂行してくれるものです。

正直、リンスレス洗車剤、ペイントクリーナー(クリーナーワックス)、ガラスクリーナー、ドレッシング剤、アルカリ性洗剤が最低限あれば充分カーケアはできるものだと認識しました。
それ以外は、それぞれのやり方に準じて揃えていけば良いと思います。

結局カーケアは、複雑で大袈裟にしてしまうのではなく、極力シンプルに考え適宜行動することが一番だと改めて思い始めています。

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