「油分除去」と「脱脂」について

初めに、「油分除去」と「脱脂」について。

自分の頭の中の整理も兼ねて、このふたつの言葉についての解釈です。
このふたつの言葉、油(脂)を除去する意味で似ていますが異なる内容を指しています。

まず、「油分除去」ですが、
 「油脂汚れを除去すること。」
を意味しています。
油脂を落とす訳ではなく、油脂汚れを落とすものです。
そういう意味で、今後は「油分除去」ではなく「油脂汚れ除去」と言い換えようと思います。
その方法ですが、油で油で馴染ませ浮かせて除去するのが一般的だと思っています。
例えば、エンジン内部を洗浄するのに灯油を使ったりします。
猟銃もそうです。
射撃場によっては、銃のメンテナンスコーナーにクリーニングブラシを灯油に漬けて置いてあったりもします。

代表的な油脂汚れ除去剤のケミカルですが、
 ・PROVIDE OC メンテナンスクリーナー
 ・GANBASS PM-LIGHT
 ・ABSOLUTE IMMENSE
などがあります。
内容成分には、「ミネラルスピリット」、「ストッダードソルベント(ミネラルスピリットの別名)」、「有機溶剤」など、油である石油系溶剤が主成分です。

次に、「脱脂」ですが、
 「油分を除去すること。」
を意味しています。
塗装やガラスコーティング、あとはステッカーを貼る時など、油分があると定着に支障がある場合に油分除去を行います。
つまり、通常の「洗車」においては、必ず必要となるものではないと認識しています。

代表的な脱脂剤のケミカルですが、
 ・中性シャンプー
 ・アルカリ性クリーナー
 ・シリコンオフ
など、多岐な商品群があります。

つまり、油脂汚れ除去剤 ≠ 脱脂剤 ということです。

油脂汚れ除去剤

油脂汚れ除去剤については、上記で記述した通りです。
「油脂汚れ」は、排気ガスと路面からの跳ね上げによる汚れが圧倒的だと感じています。
つまり、クルマを走らせれば必ず付着する汚れだと認識しています。
また、面白いことに、自分の排気ガスで自分のクルマが汚れたりもします。
自分のエブリイバンですが、その日の運行前にガラスをクリーナーで拭き上げます。
フロントやサイドではないのですが、リアを拭き上げると必ず黒い汚れが拭き取れます。
これって、真下にあるマフラーからの排気ガスで、自分自身を汚しているのだなと気付きました。

油分除去剤には、
 1. 油脂(有機質)汚れ除去のみのもの
   ピュア(研磨剤なし)な油脂汚れ除去剤。
  → GANBASS PM-LIGHT
 2. 油脂(有機質)汚れと無機質汚れを除去し本来の光沢を復元するもの
   ワックス下地処理剤となる油脂汚れ除去剤。
  → PROVIDE OC メンテナンスクリーナー
    ABSOLUTE IMMENSE
    zymol HD-Cleanse
 3. 油脂(有機質)汚れと無機質汚れを除去しつつ艶出し光沢保護効果を兼ね備えたもの
   クリーナーワックスとなる油脂汚れ除去剤。
  → Autobrite Direct CHERRY GLAZE(カルナバ)
    VONIXX NATIVE CLEANER WAX(カルナバ)
    VONIXX BLEND CLEANER WAX(カルナバ、SiO2 )
    齊藤◯美装 Mighty3(シリコーン樹脂、フッ素系樹脂)
    Southern Cross PORALIS COAT(カルナバ、シリコーンオイル)
    AKI CAR WASH SERVICE ピッチレスコート(シリコン強化樹脂?、油脂系第2溶剤??)
の3種類があると思っています。
微粒子研磨剤などクリーニングパウダー類が含まれているものは、軽微な無機質汚れも除去できるのです。
そして、塗面の有機質&無機質汚れを除去して、本来の塗面光沢を甦らせるのです。
つまり、本来の塗面の状態に近づけられるケミカルなので、純粋なワックス下地処理剤と言えると思っています。
また、前述に加え、光沢保護機能を保持するものがクリーングワックスだと認識しています。
同時に、ワックス下地処理剤にもなり得ると思っています。

zymol HD-Cleanse について

余談ですが、zymol HD-Cleanse は面白いケミカルだと思っています。
zymol のウェブサイトには、成分内容として「モンタンオイル、アプリコットカーネルオイル、レモンシードオイル、ココナッツオイル、セチルエステル、セチルココミー(ココナッツオイル由来)、コカミド、クエン酸(ローズヒップ由来)、SiO2溶融シリカ」と記載されており、石油系溶剤は含まれず天然素材のみで作られているようです。
結構スゴイことだと思ってしまいます。
ただ、”SiO2 Fused Silica” (SiO2溶融シリカ?)が何なのか分かりません。
これがパウダー状のものであれば、クリーニングパウダー(対無機質汚れ)用途かと思うのですが?
そうでなければ、光沢保護用途かと。
もし光沢保護用途だとした場合、無機質汚れはどのように除去するのか?
なかなか惹かれるケミカルであり、興味があります。
ですが、如何せん価格が高いのがネックだと感じています。。。

クリーナーワックス

クリーナーワックスは、上記で書いたクリーナーワックスとなる油脂汚れ除去剤です。
K’s Garage Works で「ミニマムスタンダード」コースで使用しているものです。
有機質&無機質汚れ除去+傷隠し+艶出し&光沢化+保護と、ひとつでオールマイティに使えるケミカルです。
AIO (All In One)ケミカルとも呼ばれています。

とても便利なケミカルであり、定期的に使用して洗車メンテナンスを行えば、持続する美観を維持できるケミカルです。
ただ、保護性能が弱いと思います。
ゼネラリスト的なケミカルなので、オールラウンダーですが何かに秀でていることはありません。

そして、少し Autobrite Direct CHERRY GLAZE に触れてみたいと思います。
Autobrite Direct 社の製品紹介動画があります。

この中で研磨剤を使用していることは認識できたのですが、日本語翻訳で「水性ベース」、英語で “water-base” のケミカルだと仰っています。
この意味が判らないのです。。。
油を油で除去するケミカルでない?

匂いは、香料が包含されているので判別がつきません。
ただ、他の油脂汚れ除去剤と同じように液剤が分離するのです。

よって、多分油を油で除去するケミカルだとは思っているのですが。。。

ワックス下地処理剤

ワックス下地処理剤も、前述の「油脂汚れ除去剤」で記載した通りです。
ただ、天然ワックスをトップコートとして施工するのであれば、推奨されるワックス下地処理剤を使うのが良いかな?と思う部分もあります。
同じワックスメーカーが推奨するものであるが故に、親和性があるのかも?と勘繰ってしまいます。

しかしながら、あまり気にするものではないと結論付けています。

理論ばかりを気にしてしまうと、本末転倒なことになることもあります。
天然ワックスを施工する前準備として、塗面を汚れを除去してあげることさえできれば何でも良いのではと思うようになっています。

総括

自分自身の頭の中の整理をする意味でこの記事を書いたのですが、結論としては、
油脂汚れ除去剤とクリーナーワックスとワックス下地処理剤は、そのどれもが油脂汚れ除去剤であり、それぞれのケミカルの個性としてカバーする範囲が異なるもの。
よって、施工性、施工結果、親和性、コストでチョイスすれば良いと思っています。

なお、上記に挙げたケミカル類は全てを網羅しているものではありません。
自分自身が使用してきたものに絞って掲載しました。
今現在、油脂汚れ除去剤ケミカルは、沢山販売されています。
新規に発売されるものも沢山あります。
ただ、機能差異、個性の差ですが、大きく乖離しているものはないような気がしています。。。

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