自分、前職は SE なのですが、システム構築の請負契約において、「作業請負」と「作成請負」という契約形態がありました。

「作業請負」型は、システムを構築する作業を請け負うもの。
つまり、作業を行うので作業時間で対価が支払われるのです。
それに対して、「作成請負」型はシステムを作成することを請け負うもの。
つまり、構築するシステムに対価が支払われるものです。

「作業請負」型は「 SES 契約」とも呼ばれていました。
「作成請負」型は「一括契約」と呼ばれています。

何故このお話しをするかと言うと、洗車サービスにおいてどちらが適した料金体系(契約)なんだろうか?と思っていたからです。
結論から言えば、当店は「作成請負」型の料金としました。
この1回の洗車は幾らです、と決めて洗車を行うのです。

対して、「作業請負」型は1時間幾らの洗車です、と決めて洗車を行うのです。
つまり、洗車時間が当初想定より時間が掛かったとしても、やったらやった分の時間に連動して料金も上がるのでリスクは少ないです。
下世話でオーバーな表現をすれば、料金は青天井なのです。
「作成請負」型は、当初の見立てより作業時間が掛かっても、料金が上がることはありません。
急なオプション作業の追加などは別な話しです。

調べてみると、「作業請負」型の洗車屋さんも居られました。
おクルマの汚れ具合によって作業時間が変わるので、1時間幾らで施工しますと。

さて、どちらが良いのでしょうか?

これは、洗車屋さんからすれば「作業請負」型で、お客さまからすれば「作成請負」型なんだろうなと思っています。
洗車が完了するまでその料金が確定しないのか、洗車前から料金が確定しているのか、の違いです。

当店が「作成請負」型で料金を設定した理由は、他の洗車屋さんに比べ施工時間が長い傾向にあるからです。
施工時間が長いと「作業請負」型の場合、料金が高くなってしまうと思いました。
それに、あまり時間に急かされたくないとの気持ちもあります。。。

クルマの汚れを除去する行為は、時間があればあるほど優位に働くと思っています。
つまり、あまり時間を気にせず(邪魔されず)、施工作業を行いたい気持ちがあります。
時間を気にしてしまうと、どうしても施工作業が雑になるか、汚れに目を瞑ることになってしまうと思っているのです。
ですが、、、

逆説的ですが、本当にそうであれば「作業請負」型を採用するべきだろうと思っています。
時間を気にせず施工作業に没頭できるからです。
でも、そうなると請求する料金が気になり始めてしまうのです。
また、時間稼ぎをしているのでは?とのお客さまの目も。。。

やっぱり仕事って難しいですよね?
これって、SE 時代からの内部的課題なのです。(笑)
ただですね、限られた料金の中で、最大限のパフォーマンスを追求したいという想いがあるのです。
それが事業努力というものではないかと。。。

Views: 9