狭義の意味での「洗車」です。
多種多様な「洗車」手法があります。
一般的には水とシャンプーを使用した「洗車」をイメージされると思います。
ホースで水を掛けたり、高圧洗浄機で水を当てたり。
また、ガソリンスタンドの機械式洗車機もあります。
いずれにしても水源、つまり水道設備が必要となります。
では、水道設備がない環境下での「洗車」は?となると、「リンスレス洗車」や「水なし洗車」という手法があります。
「リンスレス洗車」は、濯ぐ(リンス)ことをしない洗車手法です。
「水なし洗車」は、水を使わず水なし洗車剤をボディに吹き掛けて、汚れを浮かして包み込み拭き上げる洗車手法です。
よって、「水なし洗車」も濯ぐ(リンス)ことをしないので、「リンスレス洗車」のひとつと言えると思います。
メリットとデメリット
「リンスレス洗車」のメリットとしては、
・水道設備がなくても洗車ができる
・洗車場所がビシャビシャに濡れない
・パネル毎、部分毎の洗車ができる
・大量の水やケミカルを使用しないので環境にやさしい
などがあると思います。
しかしながら、「大量の水やケミカルを使用しないので環境にやさしい」と言うメリットについては、副次的な効果に過ぎず、セールストーク的なものだと自覚しています。
また、水道設備が使える環境であれば、水道設備を使った洗車の方が「リンスレス洗車」より洗車の質が高いと認識しています。
とは言え、「水道設備がない環境」あるいは「洗車場所をビシャビシャに濡らせない環境」という条件下の洗車であれば、「リンスレス洗車」が一番有効な手段となる訳です。
そして、「リンスレス洗車」の最大の弱点は、
「タイヤとホイールの洗浄とスケール除去剤などを使用した際に濯ぐ(リンス)ことができない。」
ことが一番のネックだと思います。
やはり、タイヤやホイールについては、適応しているシャンプーとブラシを使用して洗いたいものだと正直思っております。。。
「リンスレス洗車」用ケミカル
AguaMirai Peofessional
「水なし洗車」用のケミカル、つまりスプレーして拭き上げるだけで汚れ落としと艶出し効果が得られるものですが、”FW1″ や “フクピカ” などが有名ですが、K’s Garage Works では AguaMirai 社の “Professional” を使用したことがあります。
初めにプレデターの血のようなこの色に驚いたのですが、拭き残しを防ぐためにあえてこの色にしているとのこと。
そして、使用感ですが悪くはありませんでした。
スプレーして汚れを浮かして包み込み、その汚れを拭き上げます。
確かに降雨による黒スジなどは、綺麗に除去されました。
その後、再度艶出しの拭き上げを行います。
すると、ちゃんと光沢も出ました。
この “Professional” を入手したのは、VOC フリーで環境に優しくアフリカ水支援になるからでした。
また、使用するクロスが、「生地密度(目付量)が300gsm以上のもの」との指定があり、そのことがなんとなく信用できるものだと感じ購入しました。
K’s Garage Works で洗車サービスを始める際、この “Professional” での施工コースを考えていました。
ボディ、ガラス、ホイールをこの “Professional” だけで施工し、タイヤにワックスを掛けて終了となるコースでした。
施工時間も短く、サービス料金も安価にしたコース設定でした。
ただ、汚れを落とし切る洗車をコンセプトにしていたため、見合わせました。
しかしながら、今現在少し悩んでいます。
今ご提供させていただいているふたつの洗車コースは、施工時間が長いのです。
これはこれで、汚れを落とし切り、艶と光沢を与える内容である以上必要な条件であり、譲れない部分だと割り切りました。
ただ、これは施工する側の思いであって、お客さまはお客さまで「それは判っているけど、今回だけは時間がないのでサクッと終わらせてくれないかな。」と思われることもあるのではないか?
施工する側、つまり洗車屋の独り善がりとなっていないか?と。。。
現在検討課題となっております。
2024 年 2 月 7 日に、上記水なし洗車剤を使用した簡易洗車コース、「クイック」コースを追加いたしました。
P&S ABSOLUTE
現在、「リンスレス洗車」で使用しているケミカルが、この P&S 社の “ABSOLUTE” です。
“ABSOLUTE” の特徴は、
・塗装面、ガラス、樹脂パーツ、ホイール、タイヤなどあらゆる部分に使用可能
・汚れをポリマーでカプセル化して閉じ込める
・水を軟水化するので、炎天下などでも水シミにならない
です。
情報のリソースは、下記 “The Rag Company” さんの製品紹介です。
一番惹かれた理由は、「水を軟水化する」ことです。
出張洗車というスタイルなので、基本的に施工場所は屋外となります。
やはり、炎天下での施工に注意が必要な以上、「水を軟水化する」機能に注目しました。
また、希釈率によって汎用性が高いことも理由です。
惹かれました。
その他
上記以外にも、現在は色々なケミカルが販売されています。
・Optimum No Rinse Wash & Shine Rinseless Car Wash
・GRIOT’S GRAGE:RINSELESS WASH
・GRIOT’S GRAGE:RINSELESS WASH&WAX
・CARPRO:Ech2O
・Adam’s Polishes:Waterless Wash
etc…
K’s Garage Works の「リンスレス洗車」
既に書かせていただいている通り、K’s Garage Works の「リンスレス洗車」は「 AKI Car Wash Service 」さんの「バケツ一杯の洗車術」をベースにしています。
AKI CAR WASH Service Style
その特徴は以下の通りです。
- シャンプーや洗剤は塗装やコーティングを傷めるので、水を使用する。
- 水だけの洗車が可能なのは、クリーニングワックス(ピッチレスコート)などの保護膜効果があるため。
- 水を含ませた綿タオルと硬く絞った綿タオルの2枚を使用する。
- 水を含ませた綿タオルでボディを撫で、汚れを水滴に吸わせる。
- 汚れを吸った水滴を、硬く絞った綿タオルで吸い上げ回収する。
まず、あくまでも K’s Garage Works の個人的な見解ですが、、、
「シャンプーや洗剤は塗装やコーティングを傷める」はよほど粗悪なケミカルでない限りないと思います。
要は、セールトーク的なものだと解釈しています。
また、シャンプーの界面活性剤を悪と指しているのであれば、クリーニングワックス(ピッチレスコート)にも界面活性剤と有機溶剤が含まれているので辻褄が合わないと思っています。
次に、「水を含ませた綿タオルでボディを撫で、汚れを水滴に吸わせる」ですが、上手く咀嚼して腹落ちすることができていません。
ですが、水を含ませた綿タオルをボディに当てれば、確かに綿タオルの水分はボデイへ伝い流れるでしょう。
要は、綿タオルの水分がボディに伝い落ち、その水分(水滴)が汚れをふやかし汚れを水分(水滴)側に吸い上げ、その水分(水滴)を拭き上げ回収するのだと思います。
K’s Garage Works Style
正直、水を含ませた綿タオルでボディを直接撫で始める時は、いつもモヤモヤした気持ちであり、不安でした。
ボディ状態が良好な時は良いのですが、汚れが重い時は特に。
で、いきなりボディコンタクトをする前に、ワンクッション水や液剤を噴霧する工程を挟み始めました。
その意図は、いきなりボディコンタクトをして何かしらの付着物を引き摺るよりは、水や液剤でふかして浮かす方が良いだろうと。。。
K’s Garage Works の「リンスレス洗車」は、以下の内容で施工しております。
- ボディ状態により、水あるいはリンスレス洗車剤のどちらかを使用してボディにスプレーし、汚れをふやかし浮かせます。
- 水を含ませた綿タオル、あるいはマイクロファイバークロスでボディを撫で、浮いてこない汚れを更にふやかし浮かせます。
- 汚れを吸った水分を、硬く絞った綿タオルで吸い上げ回収します。
これが、K’s Garage Works の「リンスレス洗車」です。
最後に
最後に、多分気になりそうな事柄を「よくある質問」形式でまとめてみました。
- Q洗車でボディに傷が付かないか?
- A
「リンスレス洗車」のみならず、ボディコンタクト、つまりボディ表面との摩擦が発生する以上大なり小なり傷は入るはずです。
コーティング掛け、ワックス掛け、ケミカル類に拭き取りなどでも傷は入ります。
もちろん、洗車機に入れた場合も然りです。
- Q洗車バケツは2バケツ?
- A
洗車用と濯ぎ用のふたつのバケツを使用しています。
ただ、リンスレス洗車剤を使用するのであれば、ひとつでも良いかなと思っています。
何故なら、クロスの汚れもポリマーで包み込み沈殿下させると思うので。
- Qグリッドガードって使ってますか?
- A
今までは使用していました。
しかしながら、上記のバケツと同じように、リンスレス洗車剤を使用するのであれば不要かと思っています。
ただし、グリッドガードの使用有無による効果の差は感じたことがありません。
- Q水使用とリンスレス洗車剤使用で、差がありますか?
- A
正直、今までその差を感じたことはありません。
差があったとしても、すぐに認識できるレベルではないのかも知れません。
汚れが激しい時に、目に見えないリンスレス洗車剤のポリマー成分で汚れ浮かし包み込む効果に期待をしています。
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