自分は、前職がシステムエンジニア( SE )でした。
長い間その世界に身を置いていました。
その中で、「ロジック( LOGIC )」という言葉が頻繁に使われていました。
ここで言う「ロジック( LOGIC )」とは、システムやプログラムにおける処理の内容、手順、方法のことです。
「論理」とも言えます。
現に、「論理設計」・「論理設計書」と呼称していました。
その設計書のレビュー(レビュ)を実施して、ロジックに誤りがないか確認と修正を繰り返します。
これは、自身でのチェック、第三者によるチェックなどがあります。
そして、レビューが OK となったら「詳細設計」へ落とし込み、どんどんとブレイクダウンをしていき、その設計通りにプログラムを作り上げシステムを構築します。
そんな「ロジック( LOGIC )」なのですが、洗車においても考えてしまうのです。
毎日何かしら考えたり調べたりしています。
多分、前職の影響だと感じていますが、色々と洗車のロジックを考えています。
そして、自問自答の机上(空論)レビューを行い、実際にテスト(施工)をしてそのロジックを検証するのです。
どちらかと言えば、検証しないと気が済まないのです。。。
病んでいるわけではありません!?
そう思っています。(笑)
そのような考え事や行動が愉しいのです♪
「探究心」なんだと思います。
では、当店(自分)の洗車方法が確立されていないのかと問われれば、サービスをご提供している以上当然完成していると自己認識している手法は存在しています。
現にお世辞だとは思いますが、お客さまからお喜びの声をいただいてもおります。
ですが、見聞きした何気ない言葉や自分自身のより良くできないかな?との思いがトリガーとなってしまうのです。
例えば、
「先日コーティングをしてもらったばかりなので、研磨成分は使わないで欲しいです。」
と言われた場合にどうするか?です。
当店(自分)の採用している手法は、クリーナーワックスでの仕立て上げです。
当然、研磨成分は配合されています。
ですが、メーカー説明では、コーティング皮膜に影響を与えないと説明されているものです。
自分自身でも、そう感じています。
それに研磨成分が配合されていないクリーナーワックスというものは存在せず、それは汚れ除去効果のないワックスとなるのが普通だと思います。
ではどうするかですが、
・クリーナーワックスを適用する洗車なので、洗車をご辞退させていただく。
・クリーナーワックスだがコーティング皮膜に影響がないことをご納得いただく。
・研磨成分が配合されていないケミカル剤で組み立てる。
の選択肢かと思います。
結果として、当件では「研磨成分が配合されていないケミカル剤で組み立てる。」で施工をさせてもらいました。
適用したのは研磨成分未配合の下地処理剤(油分除去剤)です。

カルナバ蝋とシリコーンレジンも配合されており、前述とは異なりクリーナーワックスと言っても差し支えないと個人的には思っています。
割と最近入手したものであり、そのようなニーズに応えられるものとして準備はしていたのです。
また、ブラジルにあるメーカーのクリーナーワックスの話ですが、メーカーの施工動画を観ていた時に「このクリーナーワックスは常用するものではないです。」との説明があったのです。
そのクリーナーワックスは、下地処理剤も兼ねているものでした。
つまり、研磨力が強いのだろうと理解しました。
先日シリコーン系からカルナバ系にシフトしたのですが、ここ最近は研磨成分未配合のロジックを組み立て検討(レビュー)しています。
前述のお客さまの意向もあるのですが、カルナバ系に切り替えたことによるメンテナンスロジックを適切にしたいのです。
現在、初回洗車では、カルナバワックスでフィニッシュアップします。
カルナバワックスに回帰したのは、その防汚性の魅力と自分自身の感性を尊重しようとの思いからです。
施工性の負荷は、リキッドワックスなどを適用することで落とし所としています。




ただ、以前のように高級なワックスではなく、ポリマーが配合されているワックスに惹かれています。

その理由は、施工性の良さと艶と耐久性です。

施工後、2 ヶ月放置してもそこそこの表情を魅せてくれました。
また、品揃えも過剰でないところが魅力です。
当然価格もです。
自分自身の五種?の神器としては、固形ワックス・リキッドワックス・スプレーワックス・クリーナーワックス・クイックディテイラー(QD)です。
これらを同一メーカーで統一したいのです。
同じメーカーで統一するメリットは相互が同調して高め合うこと。
そして、そのように作られていること。
相性が悪い訳はなく、シナジー効果が発揮されることに大きく期待しているのです。
そして、継続洗車におけるこのようなカルナバワックスのメンテナンスでは、汚れの除去に関心があります。
先日のリンスレス洗車剤の入手もその一環なのです。
リンスレス洗車でも汚れをちゃんと除去したいと思い始めたのです。
当初はその後クイックディテイラー(QD)で汚れの除去を兼ねるロジックでしたが、もう少し踏み込むかと考え直しました。
カルナバワックスの防汚性は信頼しているのですが、クイックディテイラー(QD)の汚れ除去能力は未だ信頼にまで至っていないのです。
研磨成分未配合での組み立てとカルナバワックスのメンテナンスを考えると、再び酸性ケミカルの適用が浮かんでくるのです。。。
安心で安全な洗車を推奨していながら、素手で扱えない酸性ケミカル剤を再度登場させるべきか?
油分除去剤などのクリーナー、研磨成分、アルカリ性ケミカルなどは、カルナバワックスの皮膜を除去してしまうものです。
しかしながら、酸性ケミカルの影響は少ないものと認識しています。
影響があったとしても、スプレーワックスで補填すれば良いレベルと考えます。
また、カルナバワックスの防汚性を信頼して、界面活性剤を配合した汚れ除去能力が高いであろうリンスレス洗車剤とクイックディテイラー(QD)のみでメンテナンスを実現することも正しいかと考えています。
ただ、汚れがハードな時にのみ、スケール除去剤ほどの強さはない弱目の酸性ケミカルを適用するのが現実解かと思っています。

汚れを軽く磨いて落とすか、化学反応で落とすかの選択ですね。
当店(自分)自身、磨く行為についてはネガティブではなく、寧ろ好んでいます。
磨き落とすことが優しいのか、手では扱えないケミカル剤であっても磨かずに落とす(溶解)ことが優しいのか、判断には少し悩みます。。。
また、いくら研磨成分配合のケミカル剤を適用しなくても、酸性ケミカル剤を適用すればコーティング層が除去されてしまう可能性はそもそも存在しているのです。
上記の酸性ケミカル剤は、そのリスクを考慮しているものです。
しかしながら、すべてのコーティング剤との相性を検証することは不可能なのです。
であれば、研磨成分未配合のクリーナーで対応可能な汚れ除去に留めておくことが正解だと認識しています。
こう考えて見ると、以前使用していたシリコーン系のクリーナーワックスは秀逸だと思います。
毎回、クリーナーワックスを適用するだけなのです。
研磨成分は配合されていますが、コーティング層への適用も問題ありませんでした。
油脂系の部類なので、艶感も好きでした。
ただ、弱いケミカル剤なので、定期的な洗車が必要となります。
過信すれば、クレーターダメージを被ります。
そんな秀逸なクリーナーワックスなので、「先日コーティングをしてもらったばかりなので、研磨成分は使わないで欲しいです。」と言われながらも適用した場合、何ら問題は発生しなかったと思っています。
しかし、それはお客さまへの虚偽の説明となるものです。
そもそも、当店では洗車後に「洗車ノート」という施工カルテをお渡ししています。
その中には、適用したケミカル剤を列挙させていただいています。
だから、調べていただければ研磨剤配合有無は分かるものとなっているのです。
このような感じで日々洗車のロジックを考えています。
確固たる手法が確立(確定)していないと指摘されるかも知れませんが、胡座を描いているだけでは旧態依然のままかと思っています。
洗車の世界は広大です。
クラシカルなカルナバワックスを好んでいますが、現代のスタイルにマッチさせたいとも思っているのです。
ただ、今回の記事については、お客さまには見えなくて良いものだと思っています。
洗車を請け負うさせていただく以上、その結果で判断をしていただきたいと。
つまり、今回は洗車屋の “Behind the Scenes” なのです。
本当であれば、今日は洗車サービスの日でした。
しかしながら、秋雨となりました。
来週へ延伸とさせていただいたのです。
最初のスケジュールでは、先週が施工日でした。
つまり、 2 週に渡る延伸です。
少し時間を持て余したので、洗車屋の裏側を少し書かせてもらいました。
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