出張洗車サービスで携行するケミカル剤を減らしました。
しかしながら、少し悩む選択もあるのです。
それは、タイヤ、樹脂パーツ、ゴムなどのドレッシング剤です。
俗に言う VRT(Vinyl & Rubber & Trim) ドレッシングと呼ばれる物です。
簡単に言えば、ポリメイトみたいなケミカル剤たちです。

出張洗車スタイルでは、理想を言えば 1 本でタイヤ、樹脂パーツ、ゴムなど全てに適用できるドレッシング剤が良いと思っているのです。
現に、これらの製品は 1 本で対応できると説明されているケミカル剤たちなのです。
(タイヤワックスは除きます。)
であれば問題ないじゃん?と思われるかも知れません。
しかしながら、有機溶剤、つまり石油系溶剤の配合有無を気にしてしまうのです。
自分自身の認識で言えば、有機溶剤は汚れを除去する役割でとても有益なものと思っています。
ただ、溶剤であるが故に、タイヤなどのゴムに対してはあまりよろしくないものとも認識しているのです。
その影響が、短期あるいは長期利用で発生するのかは分かりません。
現に、自分のクルマには有機溶剤配合のドレッシング剤を適用してきましたが、何かしらの不具合に遭遇したことはありませんでした。
しかし、お客(オーナー)さまのクルマへとなると、その適用は控えるべきだと考えているのです。
現にタイヤワックスは、これまで水性のものを洗車サービスでは適用してきました。
しかし、今は油性へと切り替え始めています。
有機溶剤や界面活性剤が配合されていない、シリコーンオイル 100% のワックスです。
やはりひと雨で落ちてしまうよりは、もう少し保って欲しいとの考えからです。
艶感は塗布と拭き上げのやり方によってコントロールできるものだと思っています。
タイヤを除くゴムとしては、ウェザーストリップやエンジンルームのホースやベルト類があります。
これらに対しては、有機溶剤が含まれていないドレッシング剤を適用しています。
つまり、タイヤと樹脂とその他のゴムと分けて考えるべきかなと思っているのです。
言い換えれば、ドレッシング剤は 1 本化できないと。。。
本来のセオリーは、汚れを落としてからドレッシング剤で仕上げるのです。
つまり、ふたつの手間を掛けるのです。
有機溶剤の配合は、それをひと手間で完結させる考え方なのです。
クリーナーワックスもそうなのです。
有機溶剤と界面活性剤が配合されています。
汚れを落としてからワックスをかけるふたつの手間を、汚れを落としつつワックスもかけてしまうひと手間にしているのです。
しかし、ゴムパーツには適用しないのです。
タイヤとホイールは、当店(自分)ではリンスレス洗車では洗いません。
水なし洗車剤や有機溶剤配合のドレッシング剤で汚れを落とします。
タイヤハウス内も同様です。
その際、有機溶剤配合のドレッシング剤がとても有用だと思っています。
あと、複雑な形状のフロントグリル。
とても手間が掛かるものですが、有機溶剤配合のドレッシング剤を全体に吹きかけ、ワンホールずつ拭き上げれば綺麗になるのです。
有機溶剤と言っても正直、配合されている有機溶剤によって異なるはずです。
ゴムへの影響が少ない有機溶剤なのか否かです。
しかしながら、当店(自分)は一般流通している製品で施工をするポリシーです。
よって、分かる範囲は SDS や成分表記事項だけなのです。
ご存知の通り、SDS を開示していない場合も多いですし、成分表記が全てを網羅している訳ではないのです。
となると、「有機溶剤(石油系溶剤)」の有無で判断するしかないのです。
この辺りを探究し始めると、きっとオリジナルケミカル剤への入り口に立つことになるのでしょうね?
満足しているケミカル剤なのだけど、ここをほんの少し変えたいという気持ちが芽生え始めるてしまう。。。
一般的に、有機溶剤や界面活性剤、研磨成分などは嫌われがちかと思います。
しかし、必要だから配合しているのであって、その適材適所を意識して使えばとても優れたものだと思っています。
なお、当店ではタイヤワックスの塗布については、ご依頼時点でお客(オーナー)様に選んでいただくようになっております。
Views: 1