このウェブサイトを構築する時にも感じていたのですが、ワックスとコーティングの表記と言うか言い回し方。。。

ワックスとは「蝋」です。
名詞ですね。
常温で個体、加熱すると液体となる有機物とも定義されているようです。

ただ、一般的には艶出し剤の意味で使われているように思います。
シリコーンワックスやタイヤワックスなどと。

コーティングは「物体の表面に薄膜を付着させ、保護したり、機能を付与したりする処理」のことを言います。
動詞かと思います。

セラミックコーティング、ガラスコーティング、ポリマーコーティング、フッ素コーティングなどは一般的に見聞しますが、ワックスとなると「ワックスをかける」と言う表現が一般的になっています。
しかし、本当は「ワックスコーティング」だと思うのです。
ただ、一般的にはコーティングと言えばワックス以外を指すものであり、何故かワックスは仲間外れというか別格というか「ワックスコーティング」とはあまり言われないのです。
しかし、ワックスは歴とした伝統的なコーティング剤なのです。

そんなワックスですが、当店の定期コースではカルナバ天然ワックスで維持管理をさせていただいています。
今回、そのことをウェブサイトに明記しました。

以前、カルナバ天然ワックスの施工を苦行と感じてしまうことがありました。

それ以来、カルナバという言葉を抑制してきたのですが、また復権させることにしました。
やっと、ここ最近は以前の辛さをあまり感じることが無くなってきたのです。
また、傷んだボディには、油性であるワックスが一番優しく似合っている(適している)と認識できたこともあります。
そして、ささやかな抵抗心(レジスタンス)もあるのかと思います。。。

ワックスへのネガティブさについても、、、

「ワックスは汚れやすい、酸化する」
これはワックスの成分構成や属性、つまり油分に対するものだと思いますが、寧ろ逆でカルナバ天然ワックスは防汚性に秀でていると感じています。
一番のメリットが防汚性だと思っています。
油分は確かにキャリアオイルと呼ばれるものが配合されていますが、良質な天然オイルが多く使われています。
また、ワックスが定着するとともに揮発もしていきます。

「ワックスは耐久性がない」
これは、排水性の耐久性はないが、防汚性の耐久性は持続すると言うべきです。
ワックスの個性にもよりますが、確かに年単位での耐久性はそうそうありません。
ですが、耐久性が高くても洗車をしなくて良いことにはならず、継続した定期的な洗車は必須となるはずです。
数ヶ月に一度、その洗車でワックスをかけ直すという手間が生じます。
しかし、その手間の向こう側にあるもの。。。

それは、「婀娜」だと思っているのです。
「婀娜」(あだ)とは、「なまめかしく、艶っぽく美しいさま」です。

上記 2 点の語弊があるデメリットを除きワックスの本当のデメリットとして考えられるものは、施工性の悪さとその施工方法なのだろうと感じます。
施工性の悪さは周知の事実です。
施工方法は、ワックスを塗り込むことと拭き取ることによる、洗車傷を誘引してしまう可能性です。
ただ、これも冷静に考えれば、シャンプー洗車での洗浄と拭き上げ、コーティングでの積層化による繰り返しの塗布と拭き上げなどとその手数を比較すれば、それほどの差も無いようにも思えます。

ささやかな抵抗心(レジスタンス)は、時代遅れで施工性が悪くても良いものは良いとの思いからです。
あと、施工性の重視に重きを置き過ぎて、拘りを失い始めることへの危惧です。

洗車自体は清掃活動です。
清掃活動において生産性や施工性を高めることは、その作業品質を高めるためであればとても大切なことだと自覚しています。
しかし、早く簡単に作業を完了させるという利便性を求めていくと、そのトレードオフとしていつしかその仕上がりにも少しずつ妥協が生まれてくると感じています。

あくまでも感じているだけです。。。

ただ、何かひとつ拘りがあれば、それが妥協への抑止力となると思うのです。
当店(自分)の場合、それがワックスの艶と防汚性だった訳です。
ですが、これは自己満足にしか過ぎません。
仕上がりの艶感などは、個人の感受性によって異なります。
よって、何が一番かなどと決められるものでもないのです。

拘りがなくても、万人が綺麗だと感じる状態。
それが合格ラインだと思っています。
また、何を使おうが何をコーティングするかは重要ではなく、汚れが落ちるうちに汚れを落とす定期的な洗車が重要なことだと考えています。

ですが、、、

拘りを持たないことで、自由奔放な発想や行動ができると思います。
しかし、拘りを持てば妥協への楔となり、これもまた作業品質が高められると思うのです。
それが個性となり、最終的に信頼にも繋がるものかと思っています。
ただ、拘りに縛られると、新しいものに対してネガティブな傾向になってしまうかとも感じています。
そうなってしまうと、「裸の王様」的になり自分自身を見失うことにもなり得ると思います。
よって、琴線に触れた新しいことは貪欲に試して、取捨選択していくことが大切なことなんだろうと考えています。

当店(自分)が拘りたいのは、艶と防汚性です。
それを端的に例えれば、「婀娜」だと思っています。
今現在、それを実現できるひとつがカルナバ天然ワックスだと認識しているのです。
ですが、他のもあるのではないか?、という探究心が疼いてはいます。

新たに試してみたいコーティング剤たちです。

新たに試してみたいスプレー式の下地処理剤です。

両者の琴線に触れた部分は施工性です。
スプレーあるいは液体での適用となるので、固形ワックスよりも施工性は秀でていると感じているのです。
特に、スプレー式の下地処理剤は革新的なものだと個人的には思っているます。
洗車後の汚れ除去からコーティング完了まで、全てスプレー式で適用できるのであれば素晴らしいことだとワクワクしているのです。
但し、その結果が如何なものか?

それを早く確認したいのですが、既に梅雨入りをしてしまいました。
適用したいものが多くあるのですが、停滞してしまっているのです。

梅雨空が恨めしい限りの今日この頃なのです。。。

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