前回、「油分除去剤(メンテナンスクリーナー)」の記事を執筆する際、自分の浅はかな知識の再確認や事実確認のために色々と調べました。
調べていくうちに、新たな気づきやなるほどなぁと感じる部分もありました。
そんな個人的なポイントを幾つか。。。

  1. 海外では、汚れ除去は “POLISH”, “GLAZE” といったキーワードで、磨くことが普通である?
     (ハンドポリッシュで除去できない固着汚れは、マシンポリッシュで研磨すればイイだけ!)
  2. 逆に、国内では ”研磨” といったキーワードに敏感な傾向(ハレーション)がある。
     (背景には、島国であるため物を大切にする心があるからか?)
  3. 国内では、メーカーサイドは研磨成分含有の表現に苦慮している。
    • 研磨成分を配合しているが、研磨成分が入っている使用感でなければ未配合であるとセールスする。
       (ケミカルボトルの成分表示には、「超微粒子特殊溶液剤」や「シリカ微粒子粉末」と記載)
    • 研磨成分を配合してあることをオープンにしているが、「塗装を削らない」などと表現に配慮をしている。
    • 研磨成分を配合してあることをオープンにしているが、ケミカルボトルの成分表示には異なる表記(「他」や「調整剤」など)に留めている。
    • 研磨成分を配合してあることをオープンにしていると同時に研磨成分名や番手までオープンにして、デリケートに使用したい場合はセミウェット施工で、効果を高めたいのであればドライ施工でと説明されているもの。
  4. 海外では、成分説明などは特にされていないことが多く、「そんなの使って判断しなよ!」という感覚なんだろうなという気がします。

あとは、、、

「クリーナーワックス」=「下地処理剤」という事実。

これまで、そのワックスを施工する前にこの「下地処理剤」がおすすめです!、というケミカル剤を盲目的に信用して使用してきました。
ただ、VONIXX 社の場合は、「クリーナーワックス」が「下地処理剤」だったのです。
俗に言う、All in One な「クリーナーワックス」です。

まあ、理には適っているし、問題はないと認識していました。
ただ、”Absolute ‘IMMENSE’ Liquid Polish” を再度確認したところ、、、(再掲載)

【Absolute ‘IMMENSE’ Liquid Polish】
The Monton/Carnauba based solution for car and bike lovers.
who want the deepest shineand maximum reflectivity.
with protection that stands up to the elements.
最高の深い輝きと最大限の反射を求めるクルマとバイクを愛する人たちへの、モンタン蝋とカルナバ蝋ベースのソリューション。
風雨に耐える保護性能を保持。

(How To Apply)
Apply a thin smeary coating to dry bodywork with foarm applicator in overlapping lines or circles to ensure uniform coverage.
Takes just 2-10 minutes to cure depending on the atomosphere.
If applying in direct sunlight – work one panel at a time.
Remove with plush microfiber or lint free towel.
フォーム アプリケーターを使用して、乾いたボディに車体に直線または円を描いて塗り残しが無いように、均一に塗布します。
大気(天候)にもよりますが、硬化には 2 ~ 10 分かかります。
直射日光の下で塗布する場合は、パネルを 1 枚ずつ作業してください。
ふかふかのマイクロファイバーまたは糸くずの出ないタオルで拭き取ってください。

あっ、これ「クリーナーワックス」じゃん!?
グラフェンエディションでは単体でのフニッシュ性能を保持していると言われていたけど、こっちは何も言われていなかった。
だから、てっきりワックス機能を保持していない「下地処理剤」だと、勝手に思い込んでいました。
盲目的な無知は怖いですね。。。

「クリーナーワックス」が「下地処理剤」であることが理に適っているのは、汚れを掻き取り油脂系のワックス成分で皮膜を張る。
その上に、同じ油脂系である「天然ワックス」を載っけても、油脂系と油脂系なので相性や定着性には問題がないはず。
寧ろ、相性と定着性が良いはずと感じています。
油脂系と油脂系、「クリーナーワックス」のワックス成分がベースコートあるいはプライマー的な役割となり、その上の油脂系がトップコートに。。。

そして、センシティブな研磨成分を含めたケミカルパワーのお話し。

まず、AKI さん系「クリーナーワックス」と自分が称しているのは、下記のケミカル剤です。

これらのケミカル剤は、「バケツ一杯の水洗い洗車」を想定した「クリーナーワックス」なのです。
言った言わないの問題があるにしろ、いずれも研磨成分は配合されていると自分は認識しています。
そして、いずれも固着してしまった汚れは除去できないとしています。
だからこそ、汚れが固着する前に「バケツ一杯の水洗い洗車」をして、洗車で落ち切らない汚れを「クリーナーワックス」で除去して艶出し保護(保護膜を作るという言い方をされています)を行うのです。
では、その洗車サイクルはどれくらいなのかと言うと、大体1ヶ月に2回の洗車ペースが良いとされています。
つまり、1ヶ月に2回のペースで常用しても、問題が起きないケミカルパワーだと言えます。

現に、初めはピッチレスコートから始まりその後マイティ3へ宗旨替えをしましたが、自分自身の歴代のクルマたちへ20年以上使用してきて、塗装面に問題が発生することはありませんでした。
ただし、1ヶ月に2回のペースで洗車は行えていませんでした。
また、定期的な洗車が実践できない場合、防汚性(耐久性)は弱いと自分は認識しています。

元祖は、ピッチレスコートです。

隣のプレミアコートは、汚れ除去能力(ケミカルパワー)を落として、艶出し保護性能を向上させたものです。
つまり、ボデイ状態が良ければ、ケミカルパワーが弱いものでメンテナンスしていきましょうとの構成となっていました。
自分は、この最小限のバリエーション構成と考え方が大好きでした。
しかし、その後プレミアコートは販売されなくなり、だいぶ複雑なラインナップとなりお高くなってしまったことから使用しなくなりました。

次のふたつは、AKI さんの元で修行されて独立された方々です。
まず、ポラリスコートです。

あまり試すことができていないのですが、かなり安心安全に配慮した「クリーニングワックス」とのこと。
つまり、常用することを前提条件として、常用しても問題が無いよう開発されているとのこと。
それ故に、他の2種類とは異なり、パワーを落としたケミカルラインナップが用意されていないのです。
潔さを感じます。
そして、「高級カルナバワックス」が配合されています。
とても魅力があり、惹かれる「クリーナーワックス」なので、喫緊の課題は継続使用をしてみることだと認識しています。

次にマイティ3です。

自分自身が使い込んで、信頼している「クリーナーワックス」です。
ソリッドブラック系( 202 ブラック、KH3 など)には、当店ではこのマイティ3を使用しています。
ラインナップとしても、ケミカルパワーを落としたご褒美マイティ3がラインナップされており、一歩研磨の世界に踏み込んだフレイヤー1という研磨剤も揃えられています。
このラインナップ構成、自分のツボにハマってしまうのです。

で、何が言いたいかと言えば、先日の「油分除去剤(メンテナンスクリーナー)」の記事を執筆し終わった後、

研磨成分が配合されている「油分除去剤」の中で一番優しいケミカル剤は、多分 AKI さん系の「クリーナーワックス」だろうな。。。

と密か且つ素直に感じてしまったのです。

何故なら、普通の「油分除去剤」は数ヶ月に1回程度でのの使用頻度で考えられているの対して、AKI さん系の「クリーナーワックス」は1ヶ月に2回のペースでの常用を前提として考えられているからです。
それに、自分自身が長期に使用してきた結果。

あっ、これ別に案件とかではありませんから!
AKI さん系の「クリーナーワックス」愛用者の洗車屋が、素直にその気持ちを書いているだけです。

ただですね、AKI さん系の「クリーナーワックス」はマイナーなのですよ。
昨今の洗車ブームにおいては、誰も見向きもしないものだと思います。
地味で華がないのと、誰が見ても少し胡散臭いと感じます。。。
(初めは自分もそうでした!)

「ボディを直接濡れ拭きしてしまう」
「綿タオルが一番」
「角スポンジを育てる」
「保護膜を作る」

「軍手が必須」
「歯ブラシと刷毛と竹串」
「今時の良い香りとは程遠い石油の匂い」

などと言った、充分に不安感を煽るキーワードばかりです!?(笑)

でも、優しいケミカル剤だからこそ、防汚性(耐久性)が弱いのかなと感じています。
裏を返せば、それが汚れ固着する前に洗車をする洗車サイクルだったりもします。
継続した洗車サイクルを実践できれば、防汚性の問題は回避できます。
継続した洗車サイクルを実践できないとき、自分のように陥没ダメージを被る可能性があります。
それを少しでも回避するのであれば、やはりトップコートとして高い防汚性を保持する「天然ワックス」を使うべきだと自己認識できました。
つまり、、、

優しい「クリーナーワックス(下地処理剤)」と「天然ワックス」のトップコートの組み合わせ。

が魅力的に感じてしまいました。
優しさが強固な汚れに勝てないときには、スケール除去剤や普通の油分除去剤で落とせば良いだけです。

ですが、もし屋根付き駐車環境であれば、AKI さん系の「クリーナーワックス」だけで充分だと認識しています。
旧車、コレクターカー、自分自身が惚れ込んで大切にしたいと思うクルマなどが屋根付き駐車環境下にあるのであれば、「バケツ一杯の水洗い洗車」とAKI さん系の「クリーナーワックス」が最適解のひとつだと認識しています。

これが、先日の「油分除去剤(メンテナンスクリーナー)」の記事を執筆した後、自分自身が感じてしまったことです。

マジョリティには憧れるけど、マイノリティなスタイルの方が好きなみたいですね。。。

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