今回の洗車は、日産のモコです。
ただ、訳ありの洗車なのです。。。
知り合いのクルマであり、無料の洗車なのです。
その訳は、かなり汚れている個体であり、綺麗にしてあげたい欲求が高かったのは事実ですが、出張洗車というスタイルで、当店(自分)が組み立てたアプローチでどこまで綺麗になるのかを検証したかったのです。
だから、無料で構わないので洗車させてもらえますか?と、数ヶ月前にこちらからお願いをしていた洗車となります。
先日、「未洗車料金」を設定させていただきましたが、それに該当する個体です。。。
やはり、苔が蒸していました。

最近は、苔を見つけると、「あった、あった!」とどちらかと言えば嬉しい感じがしてしまいます!?
ワイパーアームの根本には、積年の蓄積が、、、

ただ、結論から先に述べれば、今回の当店(自分)の洗車は60点ぐらいだと感じました。
綺麗にはできたかと思っています。
しかし、微妙に手残し部分が散在しているのです。。。
今回のこの個体、チョーキングの一歩手前の塗装状態であり、デポジット(固着汚れ)が広範囲に渡って付着している状況でした。




そして、接写してみれば、、、

チョーキングを起こし始めていると思われます。
このデポジットの除去ですが、研磨成分配合の油分除去剤やクリーナーワックスなどで除去はできます。
ですが、一回では除去できず何回か繰り返すことになります。
そこで今回、スケール除去剤ではなくデポジットクリーナーを試してみたところ、簡単に除去できました。

だいぶ昔に購入をしていたのです。

スケール除去剤ほど強いものではなく、使用後も拭き取りだけで大丈夫なケミカル剤です。
つまり、出張洗車ではとても有効な武器になることが確認できました。
今回の結果をもって、常用ケミカル剤にすることが決定しました。
あとは、ヒンジなどドアやトランク、ハッチなどを開けた際の開口部。
この部分の洗浄には、アルカリ性の洗浄剤を使用していました。
ただ、水無し洗車剤がとても有効なことも確認できました。

これまで弱アルカリ性の洗浄剤を使ってきたのですが、頻繁に使用するため残量が僅かとなっていました。

そこで、APC( All Purpose Cleaner )と呼ばれるアルカリ性洗浄剤を希釈して使用していたのですが、やはり洗い流す手間が増えることと、そのダメージに驚愕しました。
逆に、コロイドの優秀さを痛感しました。
今回はお天気も良く、日差しも強めでした。
そんな状況下で、ルーフの溝をアルカリ性洗浄剤を適用して除去していたのですが、洗い流す水量が足りないとあっという間にシミのようになるのです!?
すぐさま、除去を試みたので事なきをを得たのです、酸性ケミカル云々よりもダメージ化するスピードはアルカリ性ケミカルの方が圧倒的に早いです。
早いというか、直射日光下だとすぐと言っても良いぐらいです。
初めてのケミカルダメージだったのですが、かなり焦った(怖かった)出来事であり、今回胸に刻みました。
今後、アルカリ性ケミカル剤の使用は可能な限り控えることにしました。
その代替には、水無し洗車剤を使用します。
水無し洗車剤は、ワックス成分入りとワックス成分抜きで汚れ除去力を上げたものがあります。
どちらも、石油系溶剤や揮発性有機化合物(VOC)を含まず生分解されるものです。
また、水無し洗車剤なので水で流す必要はなく、拭き上げるだけなので出張洗車スタイルにぴったりなのです。
ルーフの溝やヒンジ部分などにとても有用でした。
よって、当店(自分)では、ワックス成分抜きのケミカル剤を常用ケミカル剤にすることが決定しました。

そして、新たな格差について気付いてしまいました。。。

こういう開口部の汚れですが、キーをお預かりしなければ対応できないものです。
当店では、キーのお預かりはお客(オーナー)さまにお任せしているのです。
それ故に、キーをお預けされない場合には、このような開口部の対応ができないのです。
・ボンネットを開けてのカウルトップ清掃
・ドアを開けてのヒンジ&ステップ部分の清掃
・窓を下ろしての窓上部の清掃
・トランク/ハッチを開けての開口部清掃
・給油口清掃
ざっと、これだけの差が生じてしまうのです。
また、当店(自分)の洗車で、どこまでを標準作業とするかも迷い始めているのです。
正直に言えば、当店(自分)のサービスメニューは、今現在キーを預からない状態での作業時間と作業料金の設定なのです。
今回の日産モコ、車両サイズクラスは “S” サイズです。
となると、作業時間は3〜4時間ぐらいの見立てです。
ですが、今回は車内清掃抜きで、およそ6時間なのです。
どこまでやるか?
ここ最近、毎回自問自答しています。
割り切りが必要だと分かっています。
ですが、ドアを開けた瞬間にステップやヒンジ部分の汚れを目にした時、洗車屋としてどう感じてどう対応するかの問題です。
しかしながら、結果として割り切れないことが多いのです。
見て見ぬふりができないのです。
だけど、割り切らなければ利益を生まない慈善活動めいたサービスとなるのです。。。
もうひとつ気付いていることがあるのです。
窓ガラスです。
今回の個体はウロコが酷い状態でした。
フロント、リア、サイドと全面ウロコだらけでした。
フロントとリアだけはウロコ除去を行いました。
我慢できませんでした。。。
今現在、ウロコの除去は撥水コーティングとセットのオプションサービスにしてあります。
通常(標準)は、クリーナーによる洗浄だけです。
多分、洗車屋の独りよがりの部分もあるのかと思います。
お客(オーナー)さまは、目に付きずらい細かい部分など気にしていないのかも知れません。
窓ガラスのウロコも気にならないのかも知れません。
ですが、、、
そのような洗車であれば、時短と利便性を提供している洗車サービスも沢山あるのです。
当店(自分)は、利便性はなく寧ろ時間が掛かる洗車屋なのです。
であれば、ニーズは少ないかも知れませんが、自身が信じて理想とするサービスであれべきかなと今は考えています。
今回の洗車の自己採点が60点なのは、汚れの除去が納得できるレベルに達していないからなのです。
画像をよく見てもらえれば分かるのですが、汚れを取り切れてはいないのです。
その理由は、色々と検証をさせてもらったため、時間が足りなくなってしまったのです。


新しいリンスレス洗車剤を試したり、トランクルームの仕舞っていたポータブル洗車機を試していました。
新しいリンスレス洗車剤は潤滑性が低く、自分には合いませんでした。
ポータブル洗車機はやはり音が大きく騒音が気になりますが、そこを我慢すればとてもメリットがあるものでした。
で、その採点基準はサービス内容に照らし合わせたものではなく、自身の洗車屋の価値観に照らしたものです。
つまり、見てむぬふりをするのではなく、自身の洗車屋の価値観を大切にしたいと思っているのです。
先日の「未洗車料金」でさえ、料金体系が複雑になるので格好悪いと思っていました。
嫌で嫌でしょうがなかったのです。
ですが、背に腹は変えられなかったのです。
今後再考しますが、自身の洗車屋の価値観に合致した料金を基本として、そこまでは必要ないというお客(オーナー)さま用向けに割引を設けることが一番素直で良いかと感じ始めています。
気になる人もいれば、気にならない人もいる。
当店(自分)はここまでを標準として考えますが、お客(オーナー)さまが不要であれば作業を割愛し割引をいたします、というスタイルで、、、
多分、最終系になるかと思っています。

Views: 2
※コメントは最大500文字、5回まで送信できます